世の中捨てたもんじゃない!人の温かみに触れる、牛乳宅配という仕事(デミック四国)
written by デミック四国
株式会社デミックは、個人宅に牛乳などの乳飲料を宅配する事業を手掛けています。日本各地にある事業所の中でも、四国エリアは最も契約の数が多いのだとか。その実績を支えているのは、1日に2万歩(!)歩くこともある訪問営業です。営業の指揮を執る3人のセールスマネージャーが語った仕事の内幕は人情味あふれるものでした。
赤堀 政秀(あかほり まさひで)
勤務していたホテルの倒産をきっかけに、デミック関西の配達ドライバーに転身。入社後に営業や店舗マネジメントにも職域を広げ、デミック四国に転勤後は店長職を歴任し、現在はセールスマネージャーに。DJ、バイク、ソロキャンプなど、趣味と会話の引き出しが多いナイスミドル。
尾崎 誠(おざき まこと)
温和な笑顔が印象的な尾崎さんの前職は、意外とガテンな墓石屋の工場長。配達ドライバー志望でデミック四国に応募するも営業職に配属され、入社当初は「手が震えるほど緊張した」と振り返る。勤続17年を経て現在は「気持ちの整理がついた」と、本人談。
藤本 裕紀(ふじもと ゆうき)
「配達なら気楽そう」という理由で入社したデミック四国も、今年で15年目。現在は営業、配達、事務までをこなすオールラウンダーに。勤務する徳島県美馬市の脇町は、江戸時代の民家が立ち並ぶ「うだつの町並み」で知られ「インターホンを押さずに訪問営業ができる」ほど、のどやかな土地柄。
1日200世帯!訪問の努力は必ず数字に現れる
―――デミック四国では、明治の牛乳や乳製品を配達していると伺っています。新規顧客の獲得はどのように行っているんでしょうか?
尾崎:営業の日には一日あたりおおよそ30世帯にサンプルを配って、後日、空き瓶を回収しながら契約をいただいています。でも、実際に訪問する軒数はその倍はあるでしょうね。
訪問しても会えない世帯も含めると、100世帯から150世帯を回って30個が配りきれるか……というのが日常です。
すごく配りやすいエリアはそこまで回らないんですけれども、配りづらいところだと逆に200世帯ぐらいまわったりします。
―――想像していたよりもずっと多かったです……!どんな地域だと配りやすいんでしょうか?
赤堀:家が隣り合っているので、人口密度が高い地域は配りやすいですね。ただ、そういうところは同業者がいるので競争もあるんですよ。市場的には厳しいですね。
逆に田舎は人口密度が低いので競合も少ないですが、やっぱり歩く距離は長くなります。
尾崎:だいたい普通の密集しているエリアで1日1万歩。密集してないところで2万歩を超えるので、かなりの運動になりますね(笑)。
藤本:僕のエリア(脇町店)っていうのが田舎なんです。なので、営業をしたらすごい歩くんですよ!
でもこの部分でやっぱりいいところもあります。インターホンを押さなくても「ごめんください!」って入っていけたりと、のどかなんです。それに年配の世帯が中心なので、健康に気を使っている方が多い。契約もいただきやすいです。
ちょっと人口密度の高い地域に営業に行くと、インターホンで断られる時もありますから。田舎だと直接ドアを開けて話をしていただけたり、そういうのは楽しいですね。
赤堀:四国は温かい人が多いんです。関西デミックで勤務した経験もありますが、都会に比べて四国の方が話もしっかり聞いてくださる方が多い印象を持っています。
ブランド力 × 人間力が契約の秘訣
―――牛乳や乳製品の宅配サービスは近年、全国的に加入件数が増加しているという報道を見たことがあります。顧客のニーズはどんなところにあるんでしょうか?
尾崎:やっぱり「明治ヨーグルト R-1」の登場で、宅配のニーズがぐんと上がったと感じました。それまでは牛乳や胃潰瘍の原因菌をやっつけるというヨーグルトをお勧めするのが中心で、営業マンそれぞれに扱う商材の得意・不得意がありました。でも「R-1」が出てからは、宅配のおよそ半数が「R-1」になっています。
赤堀:尾崎さんが言うように、「R-1」はメディアで紹介されたことで急激に注目されましたね。それも一過性のブームではなく、今も売れ続けている。お客さんの健康に対する意識が高まっているんだな、と感じています。
藤本:もう、「明治の商品といえば『R-1』」というふうになってますね(笑)。
尾崎:とは言っても、お客さん一人ひとりで、欲しいものも変わります。たとえば膝や関節に関する悩みを抱えているお客さまに対しては、そこに効果のある新商品が出ています。商品のラインナップが豊富なことも営業にはプラスです。
長いこと営業を続けていると同じ家に5回も6回も行くんですよ.前回は取ってもらえなくても、商品が変わると取ってくれたりとか、そういうこともありますね。
―――僕も新型コロナが流行りだした頃に「R-1」を飲んでいました…!扱う商材が有名だと、営業でも有利でしょうね。
藤本:でも、牛乳の営業って結局、人柄で取るんです。真面目にコツコツ、お客さんに感謝することが大事。
赤堀:あとは一生懸命やることですね。僕はそんなに営業が得意じゃないんですけど、一生懸命やっていれば必ず結果が出ます。逆にサボっていると正直に数字に反映しちゃいます(笑)。
お客さんから厳しい言葉をいただくこともあるんですけど、逆にお客さんから励まされたりもする。そうした経験を積むことで一皮剥けるというのは、僕が実感できたことです。
尾崎:初対面の人の優しさは、このような仕事をしていないとふつうは感じられませんよね。たとえば契約をいただいた場面でも、人間の温かみをすごく感じます。こうした体験はとても社会勉強になるし、この仕事を続けていると人に優しくなれますよ(笑)。
―――お客さんとのコミュニケーションも仕事のやりがいなんですね。
藤本:みんなセールスマネージャーという立場ですが、配達も掛け持ちでやっているんです。
毎日の配達を楽しみにしてくれているお客さんも多くて、「毎日届けてくれてありがとう」「綺麗にボックスに入れてくれてありがとう」「ボックスをきれいにしてくれてありがとう」とか、感謝の言葉をかけてもらえるとうれしいですね。野菜やジュースをいただくこともあります。
赤堀:お客さんと日々接することはいい人生経験にもなります。本来、僕らがお客さんに対して健康についての情報とか、そういったものを発信しないといけない立場ではあるんですけど、逆にお客さんからいろんなことを教わることも多いんです。
たとえば、お客さんの方が健康について詳しかったりする。会話のなかで教えていただいたことを、今度は営業トークに使わせてもらったりすることもありますね(笑)。
ほかにも時事問題であるとか、趣味の話であるとか……お客さんと話していくうちに、どんどん私自身も引き出しが増えていく。そういったところではすごくやりがいのある仕事だし、だからこそお客さんに対して恩返しがしたいと思っています。
営業力の強化が目下の課題
―――では、現在の課題を教えてください。
尾崎:営業社員の増員が今の使命です。四国全体で現在6人の営業社員がいますが、これを最低でも15人まで増やそうとしています。愛媛支店、香川支店、西条支店にそれぞれ3人ぐらい入ってほしいですね。
―――広い四国に営業マンが6人だけだと、まだまだアプローチできていない世帯もありそうですね。
尾崎:そうなんです。人員がぜんぜん足りてなくて。昔は結構いたんですけれど、ベテランの方がどんどん引退されてしまって…
藤本:四国は今でもベテランの方が多いですが、その分店舗でしっかりとした体制が整っています。新しく入った方の受け入れもスムースだと思いますし、しっかりと教えてくれると思いますよ。
皆さん仲が良くて、配達が終わって事務所に戻って来たら、お茶をしながら今日の出来事やお客さんのことを話したりしてます。
赤堀:あとデミック四国のいいところは人間関係もさることながら、末端の社員でも社長との距離が近くて、面白いアイデアがあればすぐにチャレンジさせてもらえるところだと思います。
人員が増えれば訪問営業だけでなく、イベントを通じた新しい試みも実現していくので、これから入る方には楽しみが多いかもしれませんね。
―――デミック四国さんの営業職は少し特殊な業種だと思うのですが、他業種からの転職でも大丈夫でしょうか?
赤堀:もちろん大歓迎です!僕たちは3人とも他業種からの転職で、しかも初めは営業をやるつもりもなかったんです。なので、慣れない仕事が難しいことはよくわかります。
でも、僕がこの会社で学んだのは「頼まれ事は試され事」だということ。任された仕事に真剣に取り組むことで、いろんなことができるようになり、仕事の幅が広がっていくのだと思います。
藤本:まあ一緒にやっていくうちに自然と出来るようになると思いますよ。そうなっていけるようにこちらもサポートしますので。
なので、まずはあまり気負わずに話を聞きに来てくれたらと思います。
―――ありがとうございました!
編集後記
ひとたび契約すれば、ウン十年の付き合いに発展することもある牛乳宅配。そのきっかけが、たった一度の訪問営業だったりするので、人の縁はつくづく不思議です。デミック四国のみなさんが大事にしている、限られた出会いの機会に最大限の誠意を尽くす心構えは、仕事の場面だけでなく、生きる上でも大事なことだと感じた今回の取材でした。
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