魂を込めた想いの自己開示が、血の通った本質的な人のつながりを作る。
written by 伊藤愛結
吉田 誠吾(よしだ せいご)
インビジョン株式会社のCEO兼カンパニーカルチャークリエイター。 人材ビジネス歴16年目・経営歴9年目・ドローン歴1年目の2児のパパ。
あゆちん
インビジョン株式会社の広報ライター。 文章が好きすぎる文章狂。
こんにちは!インビジョンのライターあゆちんです!
こないだ人事のまこさんから「自社稿を書くのに、このネタどう?」と、「IPO停止日報」を見せてもらったんです。
それは、代表の誠吾さんがIPOを停止した日に全社に向けて発信した日報でした。
その日報には誠吾さんや社員の方々の秘めている想いが直接的に書かれていて、私はその想いに圧倒されてしまいました。
でも、そもそもどうして誠吾さんはIPOの緊急停止ボタンを押したんだろう。
そんなことが気になった私は、誠吾さんに突撃取材をしたんです。
まだうまく取材もできないし、IPOの意味もちゃんと分かっているか不安ですごく緊張しましたが、誠吾さんは色々教えてくれながら話をしてくれました。
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最初は上場に興味がなかった。
あゆちん
本日はよろしくお願いします!すみません。まず前提として…IPOの意味って株式上場であってますよね。
誠吾さん
(微笑んで)うん、そうだよ。
あゆちん
よかった…(ほっ)。そもそもIPOをしようと思ったきっかけって?
誠吾さん
元々上場に興味はなかったんだよね。
あゆちん
え!興味なかったんですか?
誠吾さん
うん。IPOをして無事上場をすると誰でも株が買えるようになる。
そしたら、儲けたいという人たちが会社に関わってくるようになるでしょ。
それってなんだか自分の体の中に流れる血に、他人の血が混ざる感じで違うなって。
あゆちん
確かに。株主がたくさんいると、会社のやりたいことというより…悪い言い方になってしまいますが、株主の意見が最優先になりますもんね。
誠吾さん
そうなんだよ。だけど上場する会社が増えてきた時期でもあったから、これからインビジョンも上場会社に伴走する機会が増えてくると思ったんだよね。
だから、インビジョンも上場しなきゃなって。
あゆちん
そうなんですね。実際にIPOに向けてどんな準備をされたんですか。
誠吾さん
まずは上場するにあたって、VCとかCVCとか投資をしてくれる会社を見つけなきゃいけないんだよね。
あゆちん
ぶーいしー?しーぶいしー???ですか?
誠吾さん
(微笑んで)VCというのは投資を専門にしている会社のことで、CVCというのは投資を本業にしていない事業会社のこと。
あゆちん
(焦って)知識不足ですみません・・。
誠吾さん
(微笑んで)大丈夫。今回はVCに協力してもらって、IPO進めることにしたんだけど…VCについては、結構トラブル続きだったんだよね。
IPOをするにあたって必要なのは、監査法人とVCの二つなんだけど・・・。
あゆちん
監査法人…。((´・ω・`)のような顔に)
誠吾さん
監査法人というのは、上場するにあたって必要な監査をする会社。
VCはさっき言った通り、投資をしてくれる会社だから、簡単な言い方をすると資本政策をしてくれる会社かな。
あゆちん
なるほど!お金を貸してくれるのがVC、上場に関する監査をするのが監査法人!
誠吾さん
そう。それで大手銀行と打ち合わせをしてVCになってもらうことになったんだけど、競合ストップが入っちゃってVCを断念せざる終えなくなって。
それが2019年8月頃の話ね。
あゆちん
だからIPOの中止を?
誠吾さん
いや、それから人生の恩師に掛け合って、VCになってくれるところを紹介してもらってIPOを進めてたんだけど。
その時に、「誠吾、上場むいてねぇよ。」って言われたんだよね。
大手銀行の融資が無くなったこともあって、正直IPOをやるのか少し迷ってたとこもあるかな。
あゆちん
迷っていたのに結局停止した理由は何だったのでしょうか?
誠吾さん
VCや人生の先輩からの言葉があったからかな。
VCから言われた「資本政策って後戻りできないよ。」って言葉。
人生の先輩達から言われたやめたほうがいいという言葉。
そして、上場には2億かかる。
VCの打ち合わせの後に、どうするか一人でてくてく歩いていて、気が付いたら一時間たってた。
そこで「やっぱ、IPOやめた」って思ったんだよね。
それでIPO緊急停止ボタンを押した。
それから会社の会議室に営業の人たちを集めて「IPOは緊急停止する。」って伝えて。
IPOによって調達する資金も見込んで進めていた事業もあったし、これからは自力で資金を調達しなきゃいけないから、皆固唾をのんで俺の話を聞いてた。
でも、皆その日の日報でIPO停止ついてあまり触れてなくて。
本当にわかっているのか不安になったんだよね。だから、喝の発信をした。
あゆちん
実際の文章がこれですね。
魂を込めた、内から湧き出た想いを発信
血の通った本質的な人のつながりが、志の実現につながる
あゆちん
やっぱり何度みても、誠吾さんのそのままの想いがヒシヒシと伝わってきます。
でもこうした皆の内側にあった想いの自己開示があったからこそ、お互い理解しあって、チームが一枚岩になっていったんですね。
誠吾さん
そう。自分の想いが伝わってるか心配だったんだけど、みんなの自己開示を見て「あ、血が通ったな。」って思った。
こうした血の通ったつながりを社内でも社外でも作っていけたらいいなって。
あゆちん
その一歩が、西日本新聞社様?
誠吾さん
そうなんだよ。IPOを停止すると決めたのが2019年10月だったんだけど、そのちょっと前の2019年5月に西日本新聞社様から連絡があったんだ。
あとで気が付いたんだけど、俺が作ったCVCリストに西日本新聞社様があったんだよね。
あゆちん
まさに運命ですね!
誠吾さん
そう。インビジョンの「働く幸せを感じるかっこいい大人を増やす」っていう志に共鳴してくれてさ。それで何度か打ち合わせして、仲良くなったんだよね。
西日本新聞社様曰く、一番最初やりとりした時のチャットのアイコンが一番強衝撃的だったらしいんだけど。
俺が和装で、一緒に打ち合わせにいった大地がターバンで、これはやばいうちあわせになるぞって西日本新聞社様も思ったみたい。笑
あゆちん
なるほど!(笑)それで2020年9月末の資本業務提携に繋がっていくんですね。
誠吾さん
西日本新聞社様って、実は日本最初の新聞社なんだよね。だからたくさんの方面につながりがあるし、今もつながりを広げようとしてる。
インビジョンも西日本新聞社様と一緒に、全国の銀行・自治体・企業にどんどん和を広げていくつもり。
そうやって繋がった本当に血の通った人たちと「働く幸せを感じるかっこいい大人を増やす」志を体現していきたいって心から思うよ。
あゆちん
魂をこめた想いの自己開示が、社内外問わず血の通った本質的な人のつながりを生んで、それがどんどん広がって、志の実現ができていくんですね。
今日、お話聞くのにすごく緊張してたけど、本当に聞けてよかったです。ありがとうございました!