「ゼオンノースにずっといたい」と思ってもらえるように。社長が見る会社の強みは“信頼”にあり

レッド

written by 紺野天地

日本列島のほぼ中心に位置する、富山県高岡市。かつて商都として栄えたこの地に本社を構えるゼオンノース株式会社は、日本ゼオングループの一社として、エンジニアリング事業を中心に、全国的な事業展開を見せています。

社長の梅﨑 聡(うめざき さとし)さんは、約250名の従業員に向け「自分自身も、その家族も幸せであってほしい」と語ります。ときに冗談を交え、気さくに語る梅﨑社長の胸中に溢れているのは、従業員とお客様への思いです。社長という立場から見るゼオンノースについて、お話を伺いました。

インタビュイー:梅﨑 聡(うめざき さとし)社長

インタビュイー:梅﨑 聡(うめざき さとし)社長

1981年に日本ゼオン株式会社へ入社。10か所以上の部署を経験しながら、日本ゼオン一筋で勤務する。2018年7月、日本ゼオンのCSR統括部門長から、子会社のゼオンノース株式会社専務取締役に就任。2019年7月より、同社の代表取締役社長を務める。仕事をするうえで大切にしているのは、「謙虚を心がけ、決して尊大にならないこと」。

インタビュアー:フリーライター・紺野天地(こんの てんち)

インタビュアー:フリーライター・紺野天地(こんの てんち)

誰かにとっての「道しるべ」を書き記すことをテーマに、形にとらわれずに生きる人・団体を取材している。コラムやエッセイも執筆。インタビューでは、表情の変化や声の抑揚などにも注目し、本人が持つそのままの熱量を文章にすることを大切にしている。

社会の役に立っていることが、従業員のやりがいにつながる

―――ゼオンノースさんの事業内容を教えてください。

ゼオンノースでは、建設業や環境分析、卸売業(商社機能)などの幅広い事業を手掛けています。部署は大きく分けると、エンジニアリング事業部・オーナーズエンジ事業部・商事事業部・環境分析事業部の4つです。展開している事業のほとんどがBtoBで、お客様は化学メーカーや製薬会社、製紙会社、金属加工・リサイクル会社など多岐にわたっています。

ちなみに、オーナーズエンジ事業部って、変わった名前ですよね。「オーナー」という言葉が付いているように、親会社である日本ゼオンから仕事を請け負う部署です。

 

―――梅﨑社長は当初、親会社の日本ゼオンにお勤めだったんですよね。

そうです。1981年に日本ゼオンへ入社して、2018年にゼオンノースの専務取締役に就任するまで、37年間勤めていました。ゼオングループ一筋のキャリアで、10回以上は人事異動を経験しています。

 

―――長年勤められてきて、特に印象に残っている出来事がありましたら、お聞かせください。

本当にしょうもないミスなのですが……。入社間もないころに、10件ほどの発注を忘れてしまったことですね。そのころは何でも手書きでしたから、ノートに発注内容をメモしていたんですよ。あるとき、ノートがいっぱいになったので、裏表紙にメモを取った。そうしたら、メモの存在をすっかり忘れて、そこに書いてあった約10件のオーダーの手配を全部漏らしてしまいました。

当然ながら、新入社員の梅﨑くんは周囲からこっぴどく怒られました。軽率なミスで周囲に迷惑をかけた自分が、ただただ情けなくて、トイレで泣きました。

 

―――梅﨑社長にも、そのような過去があったのですね……。その後、仕事への意識に変化はありましたか?

適当な姿勢では駄目だなと、改めて実感しました。あと、ノートがいっぱいになったら、ちゃんと換えようと思いましたね(笑)

 

―――どのような会社でありたいと思っていますか?

「社会から信頼・尊敬され、社員が健康で働きがいにあふれる会社」であることが、一番大事かなと思います。やはり、社会に良い影響を与える会社でなければ存在意義はないし、従業員もその会社での働きがいを見出せなくなると思うんです。

 

「ゼオンノースに任せれば大丈夫」強みが脈々と受け継がれる会社へ

―――その企業ならではの魅力を、ダシマスでは「おダシ」と呼んでいます。ずばり、ゼオンノースさんのおダシは何でしょうか!

「お客様との関係を永続的に続けたい」という気持ちを持って仕事をしている従業員が多いことです。お客様の満足度を高めて、組織として信頼していただくには、どう努力すべきなのかを、主体的に考えて行動してくれています。

以前、初めて工事を依頼してくださったお客様の担当をした従業員に、どのような気持ちで取り組んだか聞いてみたんです。そうしたら、「初めてのお客様だから、絶対にリピートオーダーをいただけるよう、あらゆることに全力を尽くした」と言っていました。そんなふうに、ご縁を大切にして、信頼で結ばれた関係性を築こうと努力できる人が多いですね。仕事中の表情や取り組み方からも伝わってきます。

 

―――お客様からは、実際にどのような声が届いていますか?

たとえば、工事の完了後には、「ゼオンノースに任せて良かった」「ゼオンノースは他社とは違う」とよく言っていただいています。実際に、リピートしていただくケースのほとんどは、ゼオンノースへの安心感や信頼感が理由です。

工事の質や安全意識など、信頼につながる要素はさまざまです。言動や取り組みを多角的な視点で考えながら、今後も当社の強みとして、伸ばしていきたいと思っています。

 

―――「お客様との永続的な関係を築く」という価値観は、先人から伝えられてきたのでしょうか?

そうですね。先輩の背中を見ながら後輩が現場で学び、人が変わっても自然と伝承されてきました。ただ時代は変わっているし、最近は、会社としての強みを意図的に伝承していく必要性も感じています。自然に伝承されることと、意図的に伝承すること、「どちらが良い」という問題ではなくね。社会の流れや従業員に合わせて、どのようにしたら強みが受け継がれるか、柔軟に考えたいです。

 

 

―――仕事をするうえで、ご自身が大切にされている価値観があれば、教えてください。

「誠実であること」です。常に誠実であれば、自然と「信頼」にもつながるかと思います。たとえば口先ばかりの人って、それがいつの間にか相手に伝わるし、行動にも出る。最終的には、自分のしたことが、回り回って自分に返ってくるのではないでしょうか。

肩肘張って自分を大きく見せたり、嘘をついたりせず、謙虚な態度でいる。これまで生きてきて、やはりそれが一番大事なのかなあと思います。もちろん、相手がお客様に限らず、家族や友人、同僚でも一緒ですよ。

 

―――社内での組織づくりでも、やはり「信頼」がベースですか?

そうですね。ゼオンノースではチームを組んで働くことが多いのですが、在籍年数が少ない従業員にも信頼してリーダーを任せるケースがあります。はたから見ると「こんな若造が?」と思われるかもしれません。

実際に、「自分の年齢に対して、ずいぶんと仕事を任せてくれてありがたい」と思っている人も多いようです。もちろん、責任が重くてつらいこともあるでしょうけど、個々の力量を把握して、チームをまとめてくれるので頼もしいです。

 

未来の仲間へ梅﨑社長より「後悔させません!」

―――ゼオンノースさんの新たな試みとして、今年からハンドボールチーム「富山ドリームス」の選手を採用したんですよね。

そうなんですよ。「ハンドボールを通じて幸せを届ける。」をビジョンに活動する富山ドリームスの、中村剛選手を採用しました。スポーツ選手を採用するのは、ゼオンノースとして初の試みです。当社は就業機会の確保という形で協賛していて、ユニフォームにも「ZEON(ゼオン)」と入っているんです。

 

―――中村さんは、勤務中は通常どおり業務をしているのですか?

はい。普段はみんなと同じように業務に集中していて、練習時間をきちんと確保できるよう会社としても勤務時間を考慮しています。中村さんは仕事も本当に頑張っていますし、地域のスポーツチームを盛り上げることは、当社に新たな存在意義を生むとも思っています。

 

―――梅﨑社長から、いま働いている従業員の皆さんへ一言お願いいたします!

当社で働くことに、大きなやりがいを持ってほしいし、本人とその家族にも幸せになってもらいたい。従業員のみなさんに対しては、いつもそう思っています。

「この仕事に誇りを持てる」「この会社で働いて良かった」と思ってもらえるように、私をはじめ経営層も努力を続けるので、これからもよろしくお願いします。

 

―――最後に、就職活動を控えている学生、あるいは転職を考えている求職者。そんな未来の仲間に向けて、メッセージをお願いいたします。

ゼオンノースには、仲間を思いやれて、頼りになるメンバーがそろっています。良いところがたくさんある会社なので、ぜひ飛び込んできてください。もちろん、大変なこともありますが、それ以上にやりがいを感じられる職場です。

私としても、従業員のみなさんが「ずっとこの会社にいたいなあ」と思えるよう、今以上の働きやすさを整えていきます。絶対に後悔はさせません。

 

=ゼオンノース株式会社について=

・ホームページ: http://www.zeonnorth.co.jp/

・採用について:http://www.zeonnorth.co.jp/publics/index/4/

・富山ドリームスについて:https://toyama-dreams.com/

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