会社を潰したくない!異業種・異職種から㈱ナカガワクリエイトに転職し、次期社長に任命された店長の想い
written by 大場春香
1970年創業。北九州で屋根&外壁塗装をしている株式会社ナカガワクリエイト様(プロタイムズ八幡西店)。
今回は、次期社長として任命されている小川さんにお話を伺いました。
転職時、入社を決意する理由は人によってさまざま。給与など条件も大切ですが、その会社で働いているみなさんの雰囲気や価値観が合うかどうかを重視する方も多いでしょう。
求人には書ききれない小川さんの想いをお伝えできればと思います。
小川 尋樹さん
長崎県出身。前職は飲食業界にて店長を経験したのち、
2013年に株式会社ナカガワクリエイトへ転職。
異業界・異職種でのスタートだったが、次期社長として任命されている。
趣味はカラオケ、料理。あだ名は『フランケン』。
お子さんが起きているうちに帰宅するのが一番の幸せ。
取材:田野 百萌佳
キャッチコピーは「五感を語感に。分かち合いたいのはリスペクト。」
求人作成からブランディングまで、お客様の採用成功に伴走するインビジョンのカスタマーサクセス。
執筆:大場 春香
キャッチコピーは「人生は、自分が幸せになるための宝探し。人に寄り添う言葉の紡ぎ屋。」
インビジョンの鼓舞屋(カスタマーサクセス)。国家資格キャリアコンサルタント保持者。
飲食業界から塗装業界へ、転職の決め手は「アットホーム感」
ーー前職では飲食関係の調理スタッフをされていて、全くの異業種・異職種からナカガワクリエイトに転職されたとのことでしたが、どんなきっかけがあったんですか?
10年前26歳のときに、当時の彼女と結婚しようと思ったからです。
宅配専門の寿司屋さんで店長をしていたのですが、完全シフト制だったんですよね。アルバイトの子が少なければ、自分が休みでも全部出勤しないといけなかったので、完全不定休のような状態でした。これは飲食関係だけに限らずなんでしょうけど、世間的にお休みの日が繁忙期だったので、僕、盆も正月もGWも当時休んだことないんですよね。
付き合っていた彼女と長かったので、いざ結婚ってなって、子どもが生まれたら、家族として過ごす時間も過ごせないなって。定年まで働けないなっていうのが率直な感想として出てきたので、定休日がある会社に入りたいっていうのが大きかったですね。
ーーその中で、他にも会社を探されたんですか?
僕、エージェントを使っていまの会社に入っているんですよ。
ーーそうなんですね!エージェントさんが紹介してくれた会社は、条件が合いますよっていうのがスタートだったんですか?
ですね。アルバイトをしていた頃も、コンビニとかスーパーとか、基本サービス業でやってきたので、人と接することが好きなんですよ。なので営業と飲食の管理職の2方向で探していました。
ーーなるほど。その中で、ナカガワクリエイトと出会われて、何が決め手になったんですか?
最終的に2つ絞ったのが、ナカガワクリエイトと某大手飲食店でした。某大手飲食店は幹部候補の社員として面接を受けに行ったんですが、肌に合わないなって感じました。
ナカガワクリエイトも、そもそも塗装業のこと知らなかったので、塗装業やってみたいって考えで入ったわけではないんですよね、正直。会社のアットホーム感が一番気に入って、最終的に決めました。
飲食の経験があるからか分からないんですけれど、僕は店長だったので、当然アルバイトとの距離ってかなり近かったんです。意見とかがあれば、遠慮なく言ってくれって方だったので、どちらかと言うと社長といろいろ意見交換できる距離感の方が好きですね。
ーーナカガワクリエイトさんを紹介されて感じたときのアットホーム感っていうのは、社長と話す中で感じたんですか?
最初にアットホームだなと思ったのが、当時のホームページのデザインですね。外部業者さんに作ってもらっているホームページだったんですけれど、どこかしら手作り感のあるような雰囲気が好きだったんです。
はじめて紹介されたときは、正直会社名と勤務地ぐらいしか見てないんですよ。業務内容もさらっとしか読まなかったんで…。
ーー塗装のお仕事について入社前に興味は湧きましたか?
塗装ってどういうものなんだろう、っていうのをさらっと見たくらいです。どっちかっていうと、営業はどんな感じだろう、ですかね。なので、塗装としての魅力を感じていったのは、完全に入社した後からです。
ーー面接で話されたのは社長さんだったんですか?
そうですね。
ーー面接時にギャップを感じたか、そのままアットホームな感じだったかでいうと、どちらですか?
初めて会ったときは、経営者なんですけれど、僕の中ではお父さん感が強かったです。あ〜、安心できる人だなっていう(笑)
なので、ホームページで見たアットホーム感と実際話してみたときの感じでは、そこまでギャップはなかったです。想像していた感じの人だ、みたいな感じで。
ーー営業未経験からのスタートで、どのようなことを頑張ったんですか?
最初はとにかく知識を増やそうとばかりしていました。
プロタイムズ本部の研修で1ヶ月間まるっと学ばせてもらって、知識を増やして、社長にも勉強したことをアウトプットさせてもらいつつ、少しずつ場数を踏んでいきましたね。
ご契約が取れていく中で、とりあえず自分自身を気にってもらおうかなっていうスタンスに変わっていきました。なので当時は、営業にかける時間より、お客さんと雑談する時間を多く取っていたんですよ。できるだけ距離を縮めて、関係性を深めて、それで信頼してもらって契約を頂くみたいなかたちで。
でも、新しい人が入ってきて。当然新しい人から教わることもいっぱいあるんですけど、僕が教える立場になったので、雑談する商談のやり方から専門家になりきろう!みたいなスタンスに切り替わっていきましたね。
ーー逆に、いままででしんどかったなとか、大変だなって感じるときってありましたか?
一時期問い合わせがどかっと増えて。お問い合わせを多くいただいて嬉しい一方で、自分のキャパシティを超えてパンクしてしまったこともあったので、そのときはちょっとしんどいなって思っていました。
ただ年数を重ねていくと、やっぱり問い合わせをいただけることはありがたいことなので、
その感覚はだんだん無くなっていきましたね。
お客さんのご期待に十分に応えられなかったときの方が、心情的にはちょっときついですかね。
お金を出して選んでもらっているから、できればお金を頂く以上のことを返したいんですけど、それに見合っていないものしか返せなかったときもちょっときついです。お客さんも「あれだけやってくれたから」って言ってくれるんですけれど、しっかり意図を汲み取れていなかったんだろうなって受け止めているので。
ーーお客さんに寄り添うからこその悩みですよね。
「いまの会社を潰したくない」仕事に対する考え方の変化
ーー未経験から入社とのことですが、入社されてからの気付きや変化ってありましたか?
入社当初、僕の上に先輩が1人いたんですよ。僕からしたら、頼れる営業の人が社長含めて2人いるって状態だったんですけれど、僕が入社して一年後に先輩が辞めたんです。なので、そこから社長と社長の奥さんと3人の時期が一定期間続いたんですよね。
最初は社長と2人で営業や商談に行っていたのですが、だんだん1人で行き始めて、契約が取れてきたタイミングがあったんです。契約が取れて、数字が取れていくことがそもそも楽しくて仕方なかったんですよね。当然それはお客様のためにっていうのがあるんですけれど、あくまで個人の楽しみ方としてですね。
その後にもう1人入ってきてくれて、人数が増えて7年ちょっとくらい営業を続けていたんですけれど、その中でだんだんとリフォームに対する考え方が変わっていきました。
ーーリフォームに対する考え方、ですか?
はい。もともと仕事をさせて頂くっていうスタンスは変えていないので、塗装工事をしてお客さんのお家を良くしているっていう状態でずっとやってきたんですけれど…
入社して6年目のときくらいですかね。とりあえず数字を上げることばかりに集中してたんですけれど、リフォームをするタイミングに立ち会えるのってすごく嬉しいことだなって感じるようになってきたんですよ。それぞれのお家にとってターニングポイントに近い瞬間に立ち会わせてもらえるのはものすごく幸せなことだなって、いまはその考え方に変わってきました。
ーーリフォームはお家にとってのターニングポイントだなって見え始めたきっかけがあったんですか?
考え方が変わったのは、僕の下に人がついたからでしょうね。正直、最初は自分のために働くっていうのが考えの念頭にあって、それからだんだんと会社のために働くっていう考え方に変わってきたタイミングでもあったと思います。
ーー塗装やリフォームの仕事をする上で、これは大事だなっていうものはありますか?
工事”してやってる”っていう感覚を全く思っていないのは、入社当初から変わっていませんね。全部”させていただいている”っていう感覚です。
なので、たとえばいまの会社も働いているんじゃなくて、働かせてもらっているという感覚なんですよ。職人さんたちに作業をお願いするのも、していただいているっていう。そこはいまも昔も変わらないんですよね。
基本相手を尊重していて、そこは忘れないように気をつけています。
僕ひとりで出来ることって、大したことではないので…営業っていっても、作業はできないので、職人さんがいないと何もできないんですよね。あとは、お客さんがいなければそもそも仕事ができないので、〜してやっている、〜させてやっているっていう感覚は絶対持たないようにしています。
ーーそういった気持ちを大切にされている中で、どんなときに仕事のやりがいを感じますか?
純粋にお客さんと話しているのが楽しくて好きなんですよね。
お客さんにとって一大決心となるリフォームで、僕を選んで工事をしていただけるっていうのは何よりも嬉しいし、一番の原動力になっています。
ただ、今は施工管理の方が入社されたんですが、ご契約いただいた後は施工管理の方が現場に入りしっかり工事を収めていただくので有難い気持ちが半分、お客様と話す機会を奪われて悲しいが半分です(笑)
ーーいまの仕事をする中で、小川さんが一番大切にされていることはなんですか?
いざそれ聞かれると難しいですよね(笑)なんて言ったらいいのかな…。
働き始めた時は、自分のためにっていうのが念頭にあったんですけれど、いまは明確に人のためになりたいっていう気持ちが強いですかね。
正直、早く帰りたい時も結構あるんですよ。子どもがいるんで、子どもが起きているうちに帰りたいっていうのがあるんです。でもいまは、お客さんの希望や要望があれば応えたいっていう気持ちが強くなってきました。呼ばれたら、行きます!っていうスタンスですかね。
自己中心的な考えかもしれないですけれど、そもそも幸せの定義を知らないと相手の幸せも分からないですからね。
ーーもともとキャリアアップに興味はなかったとのことでしたが、5年前に店長に昇格して、次期社長に任命されるまでになって、ご自身の考え方は変わりましたか?
正直言うと社長になるこだわりって、今もないんですよ。
「独立しないの?」って言われることも結構あったんですが、独立も興味なかったんですよね。0から創り上げていくよりは、いま出来上がっている会社があるんで、そっちで働く方が楽しいなって。0からやる楽しさも多分あると思うんですよ。ただ僕自身それをやったことがないので、単純に楽しさを見出だせていないだけだと思うんですけど、いまの会社で働く楽しさを知っているのでそれを曲げてまで独立したいとは正直思いませんでした。
ただ感じているのは、いまの会社を潰したくないっていうのは本心ですね。
社長がだんだんと年齢を重ねていって、引退が現実味をおびてきて、当然M&Aとか会社を存続させる方法って他にもあるんですけれど、それよりかは自分が引き継いで、会社を存続させたいなっていう思いの方が強かったんで。
社長が引退した後も、変わらない関係性でいたいんです
ーーいまの会社で働く楽しさって、一番はどんなところに感じますか?
いまも昔も変わらず、まずは社長との距離が近いことですね。大きい企業じゃ多分、社長と話すことはほとんどないと思うので。
あとスタッフの人数がまだ少ないので、みんなとの距離が近くて、入社当初からアットホーム感はずっとあるんだなって思っています。
それと、塗装やリフォームに対する気持ちも、入社当初と比べるといまの方が圧倒的に大きいですね。
ーー社長がいらっしゃる前で照れるかもしれないんですけれど、中川社長の魅力ってどんなところですか?
(笑)
社長って、厳しいときは厳しいんですけれど、基本穏やかで優しいですね。
たとえば、会社に営業電話がかかってきたりするじゃないですか。社長、時間があれば基本対応するんですよね。どういう営業の仕方をするんだろうって。どちらかと言うと、営業はいらないから切るじゃないですか(笑)この人すごいなぁって思いますね。
それから、人としての器が一番の魅力だと思います。仕事に対する姿勢もそうですし「人のためになるものを売れ」ってずっと社長が言っていたので。最終的に僕自身人のためにっていう考えに至ったのは、社長の考えを聞いてからだと思いますね。
社長も多分、自己犠牲型のタイプの人なのかなって思っています。うまく言葉にできないのがちょっともどかしいんですけど、社長が現役でいる間は、僕はずっと部下でありたいですね。いまは会社っていうくくりがほとんどなので、社長が引退した後も、会社とか仕事とか抜きにしてお付き合いできる関係性でいたいなって。
ーー安心して社長が引退できる状態になるために、どういうことをやる必要があると感じていらっしゃいますか?
自分たちだけで、社長が売上を見て『問題ないね』って言える状態にすることがひとつですね。
それから、僕自身うちの会社のいいところはアットホームさだと思っているので。完全にビジネスライクの関係になってしまったら、会社としては成長するんでしょうけれど、内部のコミュニケーションとして成長できるかというと疑問なので…当然人数が増えてくれば、アットホームな雰囲気を作るのは難しいと思うんですけれど、まだ会社としても成長過程で少人数なので、その空気感は大切にしていきたいですね。
引き継いでも独りよがりの経営にはしたくないので、社長から見て、部下とのコミュニケーションがまったく問題ないっていう状態までいっていれば、それも1つの安心材料になるのかなと。
より多くの方からナカガワクリエイトを選んでもらえるために
ーーナカガワクリエイトで働く中で、成し遂げたいことってありますか?
いまの地域で会社を大きくしたいっていうのはありますね。
間違いなく良い工事を提供できている自信はあるので、できるだけより多くの方から選んでもらえるように、もうちょっと会社を大きくしたい、成長させたいっていうのはあります。
ーーその中で会社の魅力を教えてください。
ナカガワクリエイトは、中川社長が創り上げてきた会社なので、社長のもとで働けているのは魅力ですね。当然衝突することもあるんですよ。あるんですけれど、それはあくまで距離が近いからできることなので。
仕事抜きにしてプライベート的なことでいくと、僕の中で社長の存在は北九州のお父さんって感じなんですよね。なので、社長のもとで働けて嬉しいことに変わりはないんですけれど、同時にいままで会社を大きくできなかったっていうところでは自分の力不足を痛感しています。いまのマーケット規模の中でも、塗装の需要もあるからですね。
伸び代とは別なんですけれど、いま現時点で考えていることは、社長が在籍している間に会社の規模を大きくしたいっていうのはあります。いまの状態で人数が増えても、社長は安心して引退できないんで、安心して引退できるような状態まで僕がもっていきたいですね。
ーーでは会社の伸び代は何だと思いますか?
人のために働けるっていう気持ちの方が入ってくれれば、会社は大きくなると思っています。そういう方たちが入るだけでも、会社として成長するので、その分伸び代はあるかなといったところですかね。
最初は自分中心の考えでいいんです。それは入社していただかないと分からないので、最終的に愛社精神を持ち合わせてくれる人になってくればいいかなって思います。
ーー小川さんにとって、こうなれたら幸せだなっていうのはどんな状態なんですか?
いまの妻と結婚して子どもが生まれて、子どもが起きているうちに帰って、少しでも遊べたりするのが一番うれしいですね。
ーーそこは変わらない軸なんですね。
軸ですね。仕事が忙しくて時期的になかなか休みが取れないときもあるんですけれど、どちらかというと、家族との時間が取れないのがつらいです。家族と過ごせるのが、いま現時点では一番幸せを感じていますね。
働くのも楽しいですし、家族と過ごすのもまた違う楽しさがあるので、できることなら両方楽しみたいです。
ーー営業としての目標や夢はありますか?
仕事関係でいくと、プロタイムズの毎月の売上ランキングで1位をとっておきたいっていうのはありますね。途中経過でもいいんですけれど、1位にいることを体感したいなっていう。
あとは、いち営業マンなので、一番の売上をたてたいです。気持ち的には、常に1位であり続けた方がいいのかもしれないんですけれど、毎月一定の売上をあげる方が僕は会社にとって一番いいことなのかなって思います。その中で、一度は1位をとりたいなって感じですね。
ーー1位になることが目的ではなく、会社が売上をあげて、成長して回っていくことが一番なんですね。
そうですね。
ーー最後に、小川さん自身どんな方に入社していただけたら相棒としてやっていけそうですか?
僕自身人と話すことが好きなので、同じタイプの人であれば嬉しいです。
プロタイムズが地域に根ざした加盟店を目指していることもあるので、最終的には地域のためにっていう考えに至ってくれればいいかな、くらいの感じですね。
取材後記
通常、取材後記はライターからの一言を掲載するのですが…小川さんと絶大な信頼関係を築いている中川社長より、インタビュー後一言いただけたのでご紹介させてください。
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小川くんをはじめ、うちの社員さんたちが心底仕事にやりがいや充実感を感じる職場にしないといけないという義務感や責任感を改めて感じましたね。
やるべきことって山程あるんですよね、うちの会社。わたしがいる間に一つひとつ整えていかないと、さぼれないし、気を緩めることもできないし。自分の仕事の中で最後の集大成、いよいよラストスパートかな、という覚悟です。100メートル走でいうと残り10メートルくらい?まぁ、頑張りますわ!
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穏やかで、柔らかい雰囲気の小川さんですが「いまの会社を潰したくないんです」とおっしゃったその言葉はとても力強く、印象的でした。
人との出会いは人生の財産だなと思った今回のインタビュー。
もし、少しでも興味を持ってもらえたのなら、小川さんと中川社長の関係性を近くで体感できるうちに、一度ご連絡していただければと思います。
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