狭く、深く、あたたかく。倉敷市内だけに展開する水島信用金庫にしか紡げないつながりとは

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written by ダシマス編集部

「みずしん」の愛称で親しまれている水島信用金庫。岡山県倉敷市内のみ(旧倉敷市、水島地域、児島地区)に店舗を展開する地域に密着した金融機関です。倉敷の地域に深く根差しているからこそ、預金や融資などの一般的な役割“だけではない”ところに、みずしんらしさがあります。

地域の人とともに課題の解決に伴走するみずしんの特徴と業務、そしてそこではどんな人たちが働いているのか。審査管理部経営支援室の本田 敦(ほんだ あつし)さんに話を聞きました。

課長代理・審査管理部経営支援室・経営支援 本田 敦さん

課長代理・審査管理部経営支援室・経営支援 本田 敦さん

1988年生まれ。島根県立大学総合政策学部卒業後、「美容室を営む両親のように地域で事業に励む方を支援し地域を元気にしたい」との思いから水島信用金庫へ入庫。現在は審査管理部経営支援室課長代理として、営業店の担当者と企業先への訪問や後輩職員の育成に従事。趣味は野球で、休日には息子2人と少年野球で汗を流している。

預金や融資だけじゃない。本業支援を通じて地域課題を解決する

――まずは、数ある金融機関のなかで、水島信用金庫にしかない特徴を教えてください。

水島信用金庫は倉敷市(旧倉敷市、水島地域、児島地区)に16店舗構えており、1つの市だけに展開している全国的にもめずらしい金融機関です。

地域密着型だからこそ、倉敷市内の地域の“人”に対する理解が非常に深く、地域課題を把握した上での事業展開をしている点が大きな特徴のひとつです。最近ではお客さまからの相談が多い事業承継について手厚くご支援させていただいています。

倉敷市でも高齢化が進み、事業の後継者にあたる層は地方外に出てしまっているケースはめずらしくありません。事業承継が進まない中で、水島信用金庫ではオンラインを活用したM&A支援で事業承継の機会を提供したり、取引先同士がマッチングできるような仕組みを展開したりしています。

――金融機関とはいえ、地域の課題や人のお悩みベースで事業を展開されているのですね。

そうですね。もちろん一般的な金融機関の役割も全うしていますが、私たちが最終的に目指すのは「ただ融資をしている金融機関だと思われない」ようになることです。融資は地域課題を解決するための、地域の人がより良い選択ができるようになるための手段にすぎません。

地域の企業、人が何でも相談できて、いろいろな支援を受けている過程で、「そういえば預金や融資もしていたんだっけ?」と言ってもらえるような存在でありたい。預金・融資だけの相談先ではなく、あくまで地域の発展に貢献するために私たちがいて、その手段としてお金にまつわるサービスが提供されている。そのうえで、「とりあえず、みずしんさんに相談しよう」とみなさんに思ってもらえる地域で一番信頼できる金融機関であることが理想だと考えています。

――そんな水島信用金庫で、本田さんは現在どのような業務に従事されているのでしょうか。

私は審査管理部 経営支援室で、主に取引先の本業支援活動と営業担当の育成・指導をしています。

従来の金融機関では、預金や融資を通じて企業の地域への投資活動を促すことが主たる事業でした。しかし、今日においては採用活動やDX化の方法など、お客さまの悩みは多様化しており、大企業と比べて資金力も人材も不足している中小企業では、その解決にまで手がまわらない状況です。そこで私たちがご支援をさせていただき、最終的には収益力向上につなげる本業支援活動を行っています。取引先としては、水島工業地帯(水島コンビナート)などで働く職人の方が多いですね。

営業担当の育成・指導については、特に入社2〜3年目若手職員に対して同行訪問や私たちの経験をもとに研修を開催しています。実は私、新卒で水島信用金庫に入庫してからずっと営業のキャリアでして。同行訪問では、これまで私が蓄積してきたノウハウや知識を、若手職員に学んでもらっています。

 

私個人も「地域に貢献したい」一心で今日まで歩みを進めてきた

――本田さんは新卒で水島信用金庫に入庫されています。入庫の決め手はなんだったのでしょうか。

ここなら必ず地域貢献ができると感じたからです。

私は生まれも育ちも倉敷で高校から市外に通っていたのですが、そこでは空き店舗ばかりで町が疲弊している様子を目の当たりにしました。大学から県外の島根県へ移るも、そこも過疎化が進んでおり、多感な時期を衰退する一方の地域で過ごした経験があります。

そんな過去がきっかけで、地域を盛り上げたいという想いが加速。地域活性化は外部からのサポートだけでなく、地域の本当の力を知る内部の人もいてこそ実現するものだと、地元の金融機関への就職を検討しはじめました。

同じ地域貢献でいえば地方銀行などもあったのですが、銀行は株式会社がゆえに収益を優先せざるを得ない一面があり、非効率とされる中小企業への支援は優先順位が劣るのではないかと考えました。一方で信用金庫は、収益を重視する銀行では手の届かない中小企業や地域住民のために生まれた協同組織であることを知りました。

私の両親が自営業で美容室を営んでいることもあり、自分にとって支援したい相手は両親みたいな地域で事業をしている人たちだったんです。1つの地域に根深く、泥臭くてもそこで働く人と顔をつきあわせながら仕事がしたい。そこで、事業支援が叶えられる場所を、と考えたときに出てきたのが水島信用金庫でした。面接に進み、ご縁もあって新卒で入庫しました。

――まさに今、本田さんは本業支援活動の業務に従事されており、入庫当時から掲げていた地域貢献に携わられているのですね。仕事をするうえでは、どのようなことを大切にされていますか。

まずは、やはり「人とのつながり」です。地域の事業者さん同士をおつなぎするにも、経営者の方をはじめとするさまざまな方との連携が欠かせません。一人ひとりとのつながりを大切にすることで、紹介された人がまた次の人を紹介してくださって……と信頼の輪も広がっていきます。

過去に飲食店の経営が立ち行かなくなった方の事業承継をご支援させていただいたことがありまして。その際に情報をネットや公的機関のサイトに掲載してみたのですが、複雑な事情が絡んでいてなかなか決まらなかったのです。でも、私たちが地域に密着しているからこそ、その人とのつながりや有力者の人脈と人情で解決していき、最終的には地域の経営者に承継できました。これは水島信用金庫だからこそ、そして人とのつながりに重きを置いてきたからこそ成し得たことだと感じます。

また、お客さまが悩まれていることを信用金庫として本気で解決したいからこそ、「そのお客さまにとって最適な解決方法は何か」を徹底的に考え抜いたうえでご提案しています。

当然ながらノルマがあるからといって押し売りをするなどは決してしません。「お客さまはこのようなことで悩まれているから、この商品をご提案した」と理由を明確に話せる営業をすることで、仮に商品が売れなかったとしても、お客さまとの信頼関係は必ず深まる。お客さまの悩みを正確に理解できるように、日頃から丁寧にコミュニケーションを取ることも大切にしていますね。

 

水島信用金庫ならどんな学びも経験も必ず活かせる

――職場の雰囲気についてはいかがですか。

金融機関なのでお客さまにご迷惑をおかけしないためにも保守的であるとは思うのですが、一方で地域課題を解消するための新しい提案などは、かなり柔軟に受け入れてくれる環境があります。若手職員が現場で抱える悩みはすぐにキャッチアップして対応策を導入しますし、必要なものやいい意見はすぐに取り入れる非常に風通しが良い職場です。

そして個人だけで成果を追い求めるよりは、目標に向かってみんなで助け合う文化がありますね。入庫してかなり長い私でも、全員が本当にやさしくて、チームワークで取り組む前提がある人たちばかりだなとしみじみ感じています。

もちろん仕事でプレッシャーを感じることもあると思いますが、みんなで話し合いながら相談し合いながら解決していけるので、精神的に悩むことは少ないと思います。

――本田さんは水島信用金庫でどんな方と一緒に働きたいですか。

人のことが好きな方にぜひ入庫していただきたいです。倉敷市を盛り上げたい、地域活性化のためにちょっとおせっかいをしたいという人には最適な場所だと思います。

入庫してからは新入職員研修をはじめ、配属後のマンツーマン指導、通信講座などを通して金融に関する一般的な知識を習得できます。個人差はありますが、入庫して1〜2年経ってから得意先係や窓口係を担当していただくので、やる気があれば未経験の方でも大歓迎です。

――最後に、水島信用金庫に関心を持ってくださっている方へメッセージをお願いします!

どんな学部での学びも、これまでの経験も、水島信用金庫ならすべてが活かせることをとにかくお伝えしたいです。本業支援をしているなかでも地域の方の悩みは幅広いので、領域問わず、みなさんがこれまで学んできたことは決して無駄にはなりません。

そして何より職場内のつながりが密で雰囲気がいいので、残業も少ないですし、育休も休日も取得しやすいですし、休みの日は思いっきりリフレッシュするなどオンオフもつけやすいと思います。

ライフワークバランスも重視しながら働ける職場なので、現段階での金融知識の有無にかかわらず、地域貢献に関心がある方はぜひ一度面談へお越しください。みなさまからのご応募をお待ちしています。

 

(編集:大久保 崇・取材執筆:おのまり

 

水島信用金庫について

ホームページ:https://www.mizushin.co.jp/

採用情報:https://www.mizushin.co.jp/04recruit.html

 

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