いくつもの笑顔に出会える仕事 遠赤青汁の営業は「伝える熱量」が一味違う
written by 紺野天地
株式会社遠赤青汁は、社名を冠した代表製品『遠赤青汁』をはじめ、健康食品の製造・加工・販売をしている会社です。
1992年に創業されて以降、有機栽培にこだわった安心・安全の青汁は、ひとり、またひとりとファンを増やして全国各地で愛飲されています。青汁を錠剤にして飲みやすくするなど、独自の工夫にも取り組んでいます。
そんな遠赤青汁の魅力を、百貨店催事などでお客様に直接伝えているのが、営業担当の白石篤史さんです。仕事の様子ややりがい、大切にしていることについてお話を伺いました。
白石篤史(しらいし・あつし)さん
愛媛県西条市の出身で、他業界で主に法人営業を経験。40代前半で遠赤青汁に入社後、製造現場を経て営業を担うようになる。現在は百貨店催事などでお客様に商品の魅力を伝えている。
製造現場を経験したからこそ生まれる「熱量」
――入社されたきっかけは何ですか?
他業界で法人営業をしていたのですが、吸収合併などが重なって転職活動を始めたんです。初めは県内で営業職の求人を探しました。自分が生まれ育った愛媛を起点にして、日本、もっと言うと世界に向けて発信&営業できるような会社を探していたんです。
けれど、40代という年齢も影響して、なかなか転職先が決まらなくて……。
ーーどんな流れで遠赤青汁に出会ったのでしょうか?
「このままでは転職できない」「早く就職して家族を養わないと」って営業職に絞るのをやめたときに、遠赤青汁の「製造担当」の求人を見つけました。
当社は私の自宅から車で10分くらいの場所にあります。ですが、実は存在を意識したことがなくて、最初は「有機栽培だとどんな良いことがあるの?」くらいの状態でした(笑)
――営業担当としての入社ではなかったんですね。
そうなんですよ。入社当初は製造を担って、数か月後、企業が営業に力を入れることにしたので私が営業現場にまわった、という流れです。
――営業の前に製造を経験してどうでしたか?
有機栽培にかける労力や時間、そこに込める想いを身に染みて感じました。少し遠回りはしましたが、自社商品に対して自信と熱意を持てたので良かったです。
お客様が当社の商品に持たれる第一印象は、大体「値段が高い」というもので、実際に直接言われることもあります。
ですから、値段ではなく商品の本当の良さを伝えるには、どうやって商品がつくられたのか、その裏側まで語れなくてはいけません。特徴を頭で分かっているだけでは、良さをお客様に伝えられませんからね。
――製造を経験したからこそ、それは営業の礎になっているのですね。
はい。入社してそのまま営業現場に出ていたら、頭でっかちの営業になってしまっていたと思います。
商品がつくられる過程を知っているからこそ、催事場で自分たちが営業しているところを客観的に見ると、他企業様に比べても「異次元じゃない?」って感じるくらい熱量が大きいんです。
私以外の営業担当者も製造現場を経験していますし、みんなが「この商品の良さを伝えたい」という強い思いを持っています。
月イチで8泊9日の出張 百貨店催事でお客様に直接販売
――催事場でのお仕事について教えてください。
月に一度、8泊9日の出張があって、百貨店催事でお客様への販促活動をします。取引先は北海道から鹿児島まで全国にあって、メインは東京と大阪です。
出店期間は水曜日から翌週火曜日まで。準備のために前日入りをして、デパートが閉店する20時頃から搬入や装飾といった準備をします。
出張中の勤務時間は9時~20時30分と長くなりますが、就業規則で定めた7時間30分を超過した分は、時間外手当か代休のどちらかを選んでいいことになっています。
消費者の方に向けた個人営業が中心になりますが、百貨店との調整などもあるので、法人営業の側面もありますね。
――出店中の様子について伺えますか。
まず存在を認知してもらうために、サンプルを片手に呼びかけを行います。
催事中は常に笑顔を意識していて、販売を手伝ってくれる現地スタッフさんにも「口角を上げておきましょう」と合言葉のように伝えています。
「私たちは美味しいものを取り扱っている」という自負はあるものの、一般的に「青汁=美味しい」というイメージを持つ方は少ないので、どうしても避けられがちです。それを自分たちも分かっているからこそ、売り場自体を明るく保ち、つい立ち寄りたくなるような雰囲気を出すことを意識しています。
――どんなお客様が多いのでしょうか?
特に多いのは働く世代の女性で、健康を強く意識しはじめる40代、50代の男性もよくお見えになります。
青汁って「高齢の方が飲むものでしょ?」と思われがちですが、幅広いお客様が来てくださいますよ。
――たくさんのお客様と接する仕事なので、大変なこともありそうです。
距離が近い分、本音で接してくださるお客様が多いので、求めるハードルを超えるために苦労することはあります。
ただ視点を変えると、この仕事で大事なのは、できる・できないではなく「お客様の要望にいかに応えられるか」なんですよね。
――お客様の要望に応えるために、白石さんが大切にしていることは?
「聞くこと」です。人とのコミュニケーションって「案ずるより産むがやすし」だと思っていて、実際にお話を聞かないとお客様のニーズは分かりません。それが分かるまで、とにかくお話を聞くんです。
逆に言うと、自分が喋り出すタイミングが大事で、「これを伝えたい」って喉元まで出たものを、「今じゃない」って引っ込めたりもします。そのコントロールが難しいんですけど、楽しい部分でもありますね。
オフィス勤務では「営業」を多角的に考える
――オフィスではどのような仕事をしていますか?
出張以外の日はオフィス勤務で、「この仕事」というのはなくて、自分たちでやることを考えて決めます。
例えば、営業をブラッシュアップするために宣伝用の販促物をつくったり、脚本を書き直してみたり。当社は果物の乾燥粉末も製造しているので、地元企業に「原料供給」の営業をすることもあります。
最近の個人的な話をすると、商品の良さをネットでも積極的に発信していきたいと思っていて、販売ページを作りこんでいます。
――「営業」についてさまざまな角度から考える時間は、成長の糧になりそうです。
そうですね。当社は自分たちで栽培・加工・販売をしているので、畑や工場の手伝いをすることもあるんです。製造過程を定期的に経験することで、自社製品の良さを再確認できる側面もあります。そうやって幅広く仕事に関われるのは、当社の魅力の一つだと思います。
会社からやっちゃだめと言われることは無くて、やりたいと思ったことに対して「やってみて!」と背中を押してくれるということも大きいです。
過去に経験した「営業」とは違った喜び
――この仕事のやりがいについて伺えますか。
「ありがとう」の一言を頂けること、これに尽きますね。疑問を解消されたとき、商品を購入してくださったとき、さまざまな場面で「ありがとう」を頂ける仕事です。
お客様と接していると、1日があっという間に終わってしまうんです。さまざまな方の笑顔を見れて、疲労を全く感じない日もあります。法人営業で外回りをしていたころとは違う、この仕事ならではの喜びです。
――どんな人が向いていますか?
前向きで、トライアンドエラーを繰り返すことのできる人でしょうか。
この仕事で何より大切なのは、商品の良さを知ったうえで「お客様に伝えたい」という熱量を持てることです。
営業経験のある・なしは関係なくて、自分なりのやり方を見つけていけばいいと思います。私だって商品の良さを伝えたい一心で「会話が一方通行になってしまった……」と反省することがありますけど、失敗を咎める会社ではないですから。チャレンジする心があれば楽しく続けられると思います。
――健康に関する専門知識はいらないのでしょうか?
覚える姿勢は大事ですが、完璧にしようと身構える必要はないですよ。現役でやっていても、全て頭の中に入っているわけじゃありません。
どちらかというと、一方的に説明するのではなくて、あえてお客様と一緒に調べる姿勢が大切です。学校の授業を思い浮かべてもらうと分かりやすいのですが、与えてばかりのコミュニケーションって相手を窮屈にさせてしまいますから。
お客様からの質問は「お腹の調子が良くなくて……」「血圧が気になって……」というように、ざっくりしたものがほとんどなんですよ。だから、コミュニケーションを取りながら一緒になって最適な商品を探していくんです。
人とのつながりを大切に、より和やかな職場へ
――会社全体としてはどんな雰囲気ですか?
若手人材の採用に力を入れているので、以前に増して活気が出てきました。20代や30代の若い人も意見を言いやすいし、それを受け止めてくれる職場です。
少し前までは、年齢層が高めで保守的な部分もあったのですが、今は個々がチャレンジしやすい空気ができています。
――若手が成長するうえでも良い環境ですね。
そう思います。何かを強制される職場ではない分、仕事への取り組み方を自分で考えて実行していく必要がありますが、その過程で分からないことがあれば、アドバイスはいくらでもします。営業方法を自分なりにブラッシュアップする姿勢のある人は、この職場に合うと思いますよ。
――これからどんな職場にしていきたいですか?
当社のお客様は、商品を長く愛用してくださる方が多いので、一人ひとりと長いご縁があります。そういった人と人のつながりを大切にしたいし、今以上に和やかで明るい職場にしていけたらと思っています。
――最後に、求職者の方々にメッセージをお願いします。
求職中って、将来について悩んだり、望んだようにいかなくて困ったりすることも多いと思います。遠赤青汁はチャレンジする人の背中をみんなが押してくれます。頑張ったら頑張った分だけ、その経験が自分の糧になるような会社です。ぜひ、最初の一歩を踏み出して、当社に応募していただけたら嬉しいです。
遠赤青汁について
ホームページ: https://www.enseki.jp/