本当に利用者様のためになる介護事業に携わりたい。課長というキャリアを捨て、リボングループに転職した古城さんの想い
written by 大久保 崇
仕事をしていると、「もっとこうしたい」、「今のままで本当にお客様のためになっているのだろうか」など、既存のあり方に疑問を抱くことがあるのではないでしょうか。看護や介護といった、人生に大きく関わる仕事ほど、こうした違和感を覚えることは少なくありません。
15年のキャリアと課長という肩書きを捨て、リボングループに転職した古城哲也さんもその一人です。本当に利用者様にとって価値のあるサービスを提供したいと考え、積み上げたキャリアを捨てることを決意しました。
古城さんが転職に踏み切ったのは38歳。40代間近にして、新しいキャリアを実現しています。今回はそんな古城さんに取材し、仕事をする上で大切にしている考え方や、今後、介護・障害福祉業界で実現したいことについて伺いました。
今回の取材を通じて、“やりたいことを実現するのに年齢は関係ない”ということを強く感じさせられました。本当にやりたいことがあるのに、何か別の理由があって諦めてしまっている。そんな方にこそ、ぜひ読んでいただきたい記事をお届けします。
【インタビュイー】
古城 哲也(こじょう てつや)さん
病院、老健で15年間勤務を経て2021年に有限会社総合リハビリ研究所に入社。デイサービス部門の管理者を経験し、現在は生活介護事業所の管理業務に従事。
理想の介護を追求するため、築き上げたキャリアを捨てリボングループに転職
――まずは古城さんがリボングループに来られた経緯や、これまでのことについてお聞かせください。
リボングループに入社する前は、船橋市の整形外科の病院で5年間、その後同じ法人の老人保健施設で10年勤めました。主に作業療法士として働き、年齢とともに経験を積み、リーダー、主任、課長となり、そして退職したという流れですね。
――課長にまでなられたのに退職しようと思ったのはなぜでしょうか。
一番の理由は、自分が思い描く施設の立ち上げにチャレンジしてみたかったからです。認知症の方や高齢者の方に対する日中の支援を、自分で施設を立ち上げて提供していきたいと思っていました。
――その後、どうしてリボングループに就職されたのでしょうか。
前職を退職してから物件を探し始めたのですが、自分が思ったような物件がなかなか見つからず、ゼロから作るしかないと思ったものの、そんな大金があるわけではありません。それでどうしようか考えていた時に、前々から知り合いだった土居や代表の長島など、リボングループの人達と話をさせてもらう機会をいただきました。
話をするなかで、社長の人柄や考え、話される内容など、当時の私にとても響きました。サラリーマンに戻ることはないだろうと思っていたのですが、話を聞いているうちにリボングループで働くのが面白そうだなと感じたんです。
また、私が考えていた事業にも共感してもらえたので、リボングループの事業として取り組ませていただけることにもなりました。それで入社することにしたんです。ちなみに入社したのは2021年の5月ですね。
――リボングループに入社されて、今はどのような役割を担っているのでしょうか。
通所系事業統括マネジャーとして生活介護とデイサービスの管理をしています。それと生活介護の管理者とサービス管理責任者を兼務しています。デイサービス事業は管理者はじめ職員のおかげで順調に整いつつあるので、あとは利用者様を増やし、少しでも利用中止される方を減らすよう頑張っているところです。
――そのような役割を全うするために心がけていることを教えてください。
病院退院後や、地域で生活する方々へのリハビリはより個別性を求められます。身体機能だけでなく生活環境に合わせた関わりが必要で、その人の生活に寄り添ったリハビリが必要と考えています。こんな風に関われればいいのに、こんなサービスが必要だと感じていても実行するためにはもちろん会社の理解が必要なこともあり実行するために時間がかかったり却下されることもありました。
自分が理想とするリハビリを届けるためには、自分で作るしかないと考えたんです。地域生活期のリハビリは病院や施設で実施するよりも、日常生活のなかで関わる方が良い結果に繋がる印象も持っていました。だから少しでも生活の場にリハビリを持っていきたいという気持ちも強かったですね。施設の中だけで終わらない、日常生活に繋がる介護がしたいと思いました。
――古城さんがこの業界で働き始めたのは何がキッカケだったのでしょうか。
高校は商業高校だったこともあり、進学は考えず公務員など色々と就職先を考えていたのですが、たまたま電車のなかで作業療法士の仕事の広告を見つけました。それまで、作業療法士や理学療法士という仕事があるということ自体全く知らなかったんですよ。それで広告を見た時に「この仕事は何なんだろう」と興味が湧き、色々と調べて専門学校に入ったのが始まりです。
専門学校に入ってからも、この仕事の面白さややりがいはすぐにはわかりませんでした。意識が変わったのは実習に出るようになってからですね。実際に病院や施設で実習している内に、やりがいのある仕事だと感じるようになりました。
初めて私が関わったのは旦那さんが写真家という女性の方です。高齢で認知症を患っていて、旦那さんとも会えない状態が続いていたのですが、写真の話をすると楽しそうに話してくださるんです。
この時の体験は今も鮮明に覚えています。たとえ認知症になっても、自分の好きなことや印象深いことに関しては積極的に話してくれるということを実感しました。記憶が曖昧になっても、本人にとって強い思い出は深く残り続けると理解したんです。
こうした実体験があったからこそ、今こうしてこの業界で働いているのだと思います。
事業や仕事を順調に進める秘訣はコミュニケーションにあり。チームで仕事をしていくなかで大事にしていること
――介護のお仕事をしていくなかで、古城さんが大事にされている考え方などあれば教えてください。
他人とコミュニケーションを取る際に、できるだけその人の良いところを見つけるよう心がけています。これは職員に対しても、利用者様に対しても同じです。こうしたコミュニケーションを重視していたからこそ、自分の事業を進めていくために必要なチームが作れたと思っています。
新しい事業に関わるメンバーは、社内からではなく全員新たに採用した人達です。立ち上げたばかりで土台が固まらないなか、まとまったチームが作れたのは、メンバーとのコミュニケーションを大事にしたからだと感じています。
――今、そのチームは何人いらっしゃるのでしょうか。
私含めて正社員が4名と、非常勤6名の10名です。
――採用人数も含めて、新しい事業は計画的に進んでいるということでしょうか。
そうですね。自分がイメージしている生活介護の実現に向けて順調に動いています。これもひとえに、メンバーが頑張ってくれているおかげですね。
集まり始めた最初の頃と比べて、メンバー同士もお互いのことを理解し始めています。こうした雰囲気を作るため、メンバーに対して「こうしてください」といった、行動を制限するような発言は控えるようにしていました。
何かに困って相談してくれたことに対して答える程度の関わりです。トップダウンで指示をしてコントロールするのではなく、自分達で考えて行動できるような雰囲気作りを意識しました。
――コミュニケーションは人対人です。なかには上手くいかないこともあったのではないでしょうか。
ある程度、想定していたことでもあったのですが、職種ごとに考え方が違うので意見が割れてしまうことは時々ありました。
例えば、専門職だけで見ても作業療法士、介護福祉士、看護師がいます。目線の違いから、取り組むことの優先順位も変わるため、一緒に仕事をしていくなかではいつか意見がぶつかる場面がくるだろうとは思っていたんです。自分の思い通りに進められない、他の人が協力してくれないというジレンマですね。
そういう時はひとりひとりとしっかりと会話をして解決してきました。相手の理解できないところにばかり目を向けず、良いところを見てコミュニケーションが取れるようにサポートしてきました。
――何をするにしても、やはりコミュニケーションが大事なのですね。
コミュニケーションは本当に重要です。私がこの立場で仕事ができているのは、コミュニケーションをかなり重視しているからだと思います。
趣味はスーパー巡りというユニークな古城さん。そんな古城さんと一緒に地域の介護に貢献したいという人を求めています
――ありがとうございます。せっかくの機会なので、古城さんご自身のことについてもお伺いできればと思うのですが、プライベートでは日頃どのような過ごし方をされているのでしょうか。
最近ハマっていることは、子どもと一緒にスマホゲームをすることですね。『にゃんこ大戦争』というゲームですが、子どもがプレイしているのを見て、私も興味が湧き始めました。非常に面白いゲームですよ(笑)。
――お子さんと一緒に楽しめる趣味があるのはいいですね。
そうですね。ゲームもですが、遠出するのも好きなので、まとまった時間ができた時にはよく出かけます。この前も日帰りで大洗水族館に行ってきました。
あと私、スーパー巡りが好きなんですよね。色んなスーパーにある、美味しいものを見つけるのが好きなんです。
――それはユニークな趣味ですね(笑)。
食材を見るのがすごく好きでして(笑)。「今日のご飯どうしよう」など、考えながら買いに行くのが好きなんです。土日などの休日で、どこかに出かける予定がない場合はスーパー巡りをします。
――ちなみにどんなスーパーがお好きなのでしょうか。
動きやすいレイアウトであること。それと、見ていて飽きないような商品が多数おいてあるところでしょうか。例えばカップラーメン1つ取っても、ものすごく種類があるとテンションが上がりますね。そういう意味では超大手のスーパーはやはり強いです。いつ行ってもわくわくしますね。
もちろん、地元のスーパーも好きです。お惣菜のアジフライが美味しいスーパーなど、お店それぞれで特徴が違うので、どのスーパーも基本的に大好きです。
――スーパー好きな古城さんに、とても親近感を覚えました(笑)。職場の話に戻るのですが、古城さんにとってリボングループとはどんな職場でしょうか。まだ関わって1年少々という期間の中で感じていることを、率直にお聞かせください。
どんなことでもとにかくチャレンジさせてくれる良い職場です。私はあの時、転職して正解だったと思っています。
――リボングループはどうしてそこまでチャレンジングな環境が作れるのでしょうか。その理由が知りたいです。
そういう文化が根付いているからですかね?新しいチャレンジは成功する保証はないので、もしかすると失敗するかもしれません。ですが、「次のことはその時に考えればいい。とりあえずやりましょう」というのが、リボングループの役員たちの考え方のひとつなのかなと思います。
ですので、「失敗したら責任取れよ」なんてことは絶対言われません。逆に一緒になって考えてくれます。ただ反対に、言われないからこそ、取り組む側としてはプレッシャーを感じますね。このような環境なのだから、なんとしても成功させたいと自発的に思うからです。私もそのような気持ちがあるので、しっかりと成果を出したいと思っています。
――直近で達成したい目標は何でしょうか。
まずは直近の施設稼働率を8割以上にすることです。稼働が増えれば、その施設は良い施設であるという指標ができます。ですので、まずは1人でも多く、利用者様にご利用いただくことが目標ですね。
――具体的にはどのような方法で8割を達成しようとお考えなのでしょうか。
地域の病院に、私たちの施設を認知してもらうための啓蒙活動をしています。
私たちの地域には、高齢の方が通うデイサービスが多くあります。40~60代位の方で、脳卒中など麻痺が残るような重い症状を煩うとリハビリが必要になり、その時には病院が、患者に適したデイケアやデイサービス施設を紹介しているんです。
そんな病院が勧める選択肢のなかに、私たちの施設も加えてもらうための啓蒙活動を地道に続け、利用していただける方を増やすよう取り組んでいます。
――こうした活動を加速させていくためにも、人手は必要ですよね。古城さんはどんな方に入社してもらいたいと考えていますか。
まずはコミュニケーションの基本として、しっかりと挨拶ができる方ですね。やはりコミュニケーションで大事なのは、会話のきっかけを自分から作ることです。私も基本的には相手が誰であっても、自分から挨拶するようにしています。その上で、利用者様に対して心から一生懸命になれる人。利用者様に元気を与えられるような、ポジティブで元気な人に加わっていただけたら嬉しいですね。
同じ社内のメンバーや利用者様のことなど、この仕事はとにかくコミュニケーションが重要です。
関わる人達のことを考え、不必要に輪を乱さないことや、人の悪口を言わないこと。こういった考え方を重視する私に共感してもらえる方であれば、一緒に介護を必要とする方のためになる仕事ができると思います。
▼リボングループの採用情報はこちらから
https://www.sogoriha-recruit.com/entry/